Oct102020

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没後10年 井上ひさし展―希望へ橋渡しする人 / Inoue Hisashi Exhibition

世田谷文学館で10月10日から開催の「井上ひさし展—希望へ橋渡しする人」の広報物デザインを担当しています。

展示サブタイトルの「希望へ橋渡しする人」は、井上さんの最後の戯曲『組曲虐殺』から、小林多喜二の次のセリフに由来します。

「絶望するには、いい人が多すぎる。希望を持つには、悪いやつが多すぎる。(中略)絶望から希望へ橋渡しをする人がいないものだろうか……いや、いないことはない。」

作品を通してあらゆる問題を問い続けた井上さん。
井上さんが生きていたら、今の日本や世界の状況を見てなんて言うだろう、そんな声を今でもよく耳にします。
その答えのヒントが、もしかしたらこの展示にはたくさんあるかもしれません。

デザインは、原稿用紙のマスをピクセルに見立て、そこに井上さんの希望を感じさせる言葉を1万字、文学館のみなさんに協力いただきながら書き込み、肖像画をつくりました。

ふと目に留まった言葉が、今あなたに必要な言葉?みたいな感じで楽しんでもらえたらと思います。

自分は『円生と志ん生』からの言葉が、落語家の軽やかさを感じてなんか好きでした。

「この世が涙の谷なら、どうせ災難がつづけざまに襲いかかってくるんでしょう。それならその災難を、ステキだなと思って乗り越えちまうんですよ。」

いい言葉に出会えますように。展示は12/6(日)まで。

https://www.setabun.or.jp/exhibition/exhibition.html